和族遥かなる旅路

日本列島編 第8話 - やまと(完結編)

イーとソンは、大和の三輪山の山頂にいました。ジーが、瀬戸内海からやって来ても、四国の海岸を回って来ても大阪沿岸に到達すると考えたのでした。

[イー]ここなら、ジーがやって来たら、すぐ分かる。
[ソン]ああ、村人も教えてくれるしな。それに、此処は、俺たち山人(やまと)にはぴったりの場所だ。
どれ、猪でも追いながら海の人を待つとするか。

ジー達は、途中丸木舟で九州から四国に渡り、太平洋の海岸に沿って東に向かいました。

[シン]大きい海だなぁ。
[ユー]此処は、東の果てなんだぞ。

四国をぐるりと回り、島に渡ります。村人が、此処は淡路島と言って、世界で最初に出来た島だと教えてくれました。淡路なら何処か近くにアワ山が有るのかも知れない。小麦が、ジーとの別れを泣き悲しんだのが雲南のアワ山でした。何か不思議なものを感じます。一家は、淡路島から大阪湾の沿岸に上陸します。

イーとソンの予想は、ぴたりと当たりました。大阪湾の方から、三輪山を目指して、犬と一緒にどんどん歩いてくる一行がいました。

[ソン]おい、あれじゃないか?
[イー]そうだ、ジー達に違いない。

二人は駆け下ります。向うも気が付いたようです。一斉に駆け上がってきます。
やっと会えました。ジーが、息を切らしながら話します。

[ジー]二人が此処にいると、村人が教えてくれた。
[イー]みんな元気でよかった。
[ソン]やっと会えたなぁ。

[ジー]小麦と息子のユー、こっちがサン兄さんの息子シンだ。
[ソン]サン兄さんの子か! 益々兄さんに似てきたな!

その夜は、猪の肉に、村民が持ち寄った魚・サザエ・アワビ・牡蠣・伊勢海老が並びます。

[イー]俺は今日から、一郎と名乗ろうと思う。
[ジー]俺は二郎。ソンは?
[ソン]そうだなぁ。スサノオとでも名乗るか。いや、大和武尊がいいな。
[イー]スサノオでいい。
[ジー]はははははっ。

全員が揃って、この山はアワ山に成りました。外では満天の星空の元で、犬たちが麓を眺めていました。
この物語は、長く長く日本列島に伝えられていく事になります。

(完)

Google Sponsored

コメント

このページに関する、ご感想やご質問をお寄せください。
お名前と都道府県名は、正確にお書きください。 - 泰山 -

お名前: *必須
都道府県: *必須
コメント: *必須

まだコメントは有りません。