和族遥かなる旅路

シベリア編 第1話 - マンモス

或る日、猟に出た三人は、いつもより奥深い草原に入り込みました。突然、犬たちのけたたましい鳴き声で立ち止まります。いつもと鳴き声が異なり、怯えている犬もいます。

[ソン]おい。あれはナウマン象と違うぞ。
[イー]うん。もっと大きいし、背中が盛り上がっている。
[ジー]毛も太いし、牙もでかい!

三人が見たのは、高さが3mもあろうかと思われる巨大なマンモスでした。三人は、すでにシベリアの入り口に差し掛かっていたのです。マンモスは、600万年ほど前にアフリカゾウと分岐し、中央アジアからシベリヤにやって来ました。約10,000年前に絶滅するまで、人類と同じような道を辿ってきたようです。

最初のマンモスとの遭遇は散々でした。犬たちも跳ね飛ばされたり、牙の直撃を受けて傷を負っています。石の矢尻に替えたイーの弓も、ソンの石槍も通じませんでした。

犬の傷が癒えるまで、ソンは、投槍を作り始めました。槍先も細く長くしました。これなら殺傷力も強く余り近づかなくても戦えます。それでも、なかなかマンモスは仕留められませんでしたが、幸い、大型のヘラジカやトナカイが沢山生息していたので、三人は満足でした。

[ソン]ううん。やっぱり湖畔に追い込まないと、マンモスを倒すのは無理だな。それに人数も足りない。
[イー]まっ、いいさ。そのうち何とか成る。
[ソン]・・・そうだな。お前たちは、いつでも何とかしてきた。

それからも、三人は、諦めずに何回も何回もマンモスに挑戦しました。

住まいは、細い木を組んで、その上にトナカイの皮を張りました。石錐(せきすい)で皮に穴を開け、皮の紐で繋いでいきます。雪が降っても嵐が来ても、中は暖かでした。

そうこうする内に、三人は北方の山並みに抱かれた湖畔に行き着きます。大きな湖でした。周囲にはおびただしい数のヘラジカやトナカイ、そしてマンモスが草や苔(こけ)を食んでいました。

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