和族遥かなる旅路

中国大陸編 第6話 - 犬との出会い

三人は、遼東半島の付け根辺りに到達していました。冬は雪が降り厳しい季節ですが、春になると新芽が吹き出して、動物たちが動き出します。この頃には、寒さをしのぐ為に三人とも動物の皮を身に付け、夜は洞窟に寝起きしていました。寒さにもすっかり順応しています。

[ソン]寒いのもいいもんだな。
[イー]うん。

ジーが、何処からか山犬の子供を数匹抱きかかえて帰ってきました。母犬が死に、子供たちだけが残されていたようです。犬の祖先は、極東の狼から分岐したとも言われていますが、もともと人懐こい山犬が居たのかもしれません。

[ジー]よしよし。お腹空いてるのか、たんとお食べ。
[イー]やぁ。可愛いねぇ。

子犬たちは、すくすくと育ちました。昼間は三人と思う存分に遊び、夜は親に抱かれるように添い寝します。大きくなると、洞穴の入り口で番をしたり、狩のお供にも付いて行くようになりました。もうすっかり家族の一員です。

そこには、鹿・猪・狐・兎が沢山生息していました。犬たちが狩りに同行するのは、もう当たり前のようになっていました。匂いを嗅ぎつけ物音を敏感に察知して、真っ先に獲物を見つけて追い詰めます。人にとって、犬はもう無くては成らない存在になっていたのです。

帰ってきて、ジーは犬たちの頭を撫でながら、食事を分け与えます。犬たちは食事も嬉しいのですが、自分達が人の役に立っているのがもっと嬉しかったのです。

[ジー]よしよし。お前たち、よく頑張ったなぁ。
[ソン]本当だな。しかし、お前たちは、不思議だなぁ。すぐ自然と仲良くなる。

イーやジーにとって、自然は神様だったのです。自然から学び、共存することが生きる道だと知っていたのです。そして、それを教えてくれたのは、草原の母さんと父さんでした。

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