和族遥かなる旅路

中国大陸編 第5話 - 黄河

一行は黄河に辿り着きました。黄色い濁流の大河ですが、環境的には揚子江と似ています。イーたちは、漁労とナウマン象の狩ができるこの地に住居を構え、しばらく滞在することにしました。

[ジー]雑穀が自生しているぞ。ちょっと、穂を摘んでくる。

ユーの所から一緒にきた少年と少女も手伝います。
夕食に、また粟(あわ)飯やキビの雑炊、団子が加わりました。

[少年]ユーたち、何してるかなぁ。
[少女]きっと、私たちと一緒。魚を取ったり、粟の穂を摘んだりしてるわよ。
[ジー]あそこは大きくて美味しい蟹がいたから、蟹捕りに行ってるかも知れないぞ。
[少女]ユーちゃんそそっかしいから、はさまれちゃってるかも知れないねぇ。あははは。

その頃、ユーたちは、石鍋で蟹を焼いていました。みんなが想像していた通り、やはり蟹捕りに行っていたのです。石鍋にもれ出した蟹の汁が、ジュージューと音を出し始めると、部屋中に香ばしい香りが立ち込めます。焼き上がるのが待ちきれません。

ユーたちが食べていたのは上海蟹でした。この蟹も揚子江が原産で、朝鮮半島の沿岸まで広く分布します。淡水性ですが、親は秋になると海岸へ下って産卵します。生まれた幼生は汽水域で暮らした後、子蟹となって川を遡上します。

[ジー]あそこで捕れるんだったら、ここでも捕れるんじゃないかなぁ。よし明日は蟹捕りに行こう。
[少年]わああい!

次の夜、三人は蟹を堪能しながら、相談しました。黄河を渡って北に出ようというのです。どうもここらは、思っていたよりナウマン象が少ないようです。
ジーは、少年と少女に小麦のことを託します。

[ジー]お前たちは此処に残って、小麦おばさんに会う事があったら、俺とユーのことを伝えてくれ。
[少年]はい。

次の日の早朝、三人は再び旅立ちました。黄海には、三人を見守るかのように大きな朝日が昇っています。対岸に着くと、早速ナウマン象を探して北へ歩き出しました。

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